武道 第11回福岡実践塾セミナー2013/08/27 

2013年7月13日(土)久山町公民館にて猛暑の中、宇城塾長を迎え、14時より第11回福岡実践塾セミナーが開催された。
重力は万有引力と地球自転による遠心力との合力であり、中へ向かう重力と外に向かう遠心力によって同じ物体でも地球上の場所によってわずかに異なるという宇城塾長の説明から稽古会がスタートした。

男性のまっすぐおろした両腕を2人が持ち上げる。持ち上げられた人が塾長の気で重くもなり軽くもなった。自ら重くしようと頭で考えても重くならない。自分の精神論や思いでは、どうにもならないのである。さらに持ち上げられたまま気を通してもらうと、2人を簡単に崩し、倒すことができた。



持ち上げられた状態で気を通してもらうと簡単に二人を崩せる




塾長の気によって自由に重さが変わる


私たちは通常、体重計で量った数値を自分の体重とみなすが、気によって身体が重くも軽くもなるという事実によって体重計の数値に矛盾が発生する。つまりはその数値がバーチャルであることを体感した。
仰向けに横たわった塾生の上に塾長がすっと乗った。自信があれば、乗る前から相手が察知し、下の人はビビらない。これはお互いの信頼関係によるものである。子供は「地球を踏む」という思いと心がつながっているために踏まれた人に痛みを感じさせずに乗ることができるが、頭脳中心の大人はできない。しかし今の日本の教育によって小学生すら精神論になり、日本特有の人に対しての思いやり、勤勉さ、真面目さを失いつつあると塾長は指摘した。



地球を踏むという感覚を指導する塾長


塾長はサンチンの構えの姿勢で、足を結び立ちから内八の字立ちにし、両手を正拳に握り締めながら開く姿勢→右足を前に進め、両腕を交差して両腕受けになる姿勢までを事細かに指導した。両腕受けする動線ができていないこと、気持ちを切りかえずに型をしているつもりでも切りかわってしまい、動作のたびにどんどん崩れていくことなど指摘し、気を切らさず最後まで型をやりとおすことが身体の集中力であると説いた。



サンチンの型を詳細に指導する塾長


両腕受けした腕をつかみ、相手を倒せるかどうかの検証を2人組で時間をかけて繰り返した。まったくできない状態から、少し相手を動かせたときの「ちょっと近づいた」という感覚を自分の中に残していかなければならないこと、完全に型にはまった時、相手を倒すことができることを、塾長自らのサンチンの型で塾生を相手に何度も見せた。また2人組になり稽古をする塾生の間を巡回されながら、気を入れてできた状態を体感させた。






塾長自ら、できない→できるの体験を塾生に指導


さらに塾長は目には見えない気のエネルギーを、様々な目に見える形で表現した。
手術後で見学していた女性の塾生が、塾長に気を送ってもらい、帯でつながった塾生全員を動かした。気で動かされると後方ほど気のエネルギーを強烈に実感する。



女性一人が塾長の気により塾生全員を動かす


長机の上に男性の塾生が1人乗り、男性4人で机の脚をもって持ち上げた。そのままではかなりの重さで前進が難しいが、塾長の気によって軽くなり、楽に前進することができた。



70キロくらいの神輿を担ぐ形で、塾長の気により重さが自由自在に変化する


ナイファンチンの型の分解組手では、攻撃する相手を90度身体を横にして突きをかわす稽古を繰り返した。かわそうとしても必ず相手の突きが当たる。それは相手をかわそうとする欲、避けようとする欲により隙ができ、相手に見えると指摘された。自分の殻をすてて、まっすぐ相手を捉えて入ることが大事であると。




ナイファンチンの要素を使い、突きをかわしつつ、相手に90度で入る






2人組になり、腕相撲の形で手を握って相手を倒そうとするができない。塾長の気で相手を倒すことができたら、連鎖的にお互いを倒すことができた。このことから、倒したから「自分が勝った」というスポーツとは次元の違う世界、調和の世界があることを身体で実感できた。



塾長の気により、投げる→投げられるの連鎖的な調和の検証を体験






四つん這いになった男性が4人から両足・両腕を押さえ込まれ、身動きできない状態にされた。本来4人を同時に倒すことは不可能であり、1人に気を取られると隙ができ、その隙をついて他の人から体制を崩される。それは身体が部分体である故と指摘された。そこで塾長に気を通してもらうと、一気に4人を倒すことができた。



身動きできない状態から、塾長の気により、一気に押えている塾生を投げ飛ばす





さまざまな検証によって、気を通された時の身体がなにものにも捉われていない自然体であり、統一体になっていることを感じることができた。

「ヒトの教えの会」会長の井口博士によると、大脳の三層構造図の中で「生きる力」をつかさどるのは大脳辺縁系だが、「生きる力」は長い人類の進化の歴史を生き抜いて、祖先から継承されている「生まれもった能力」だとされている。塾長はこの感性脳で行動することこそが宇城空手でいう統一体であることを指摘された。無意識の善行や人に対する思いやり、感謝の念等々。これら人間本来の生得性の能力を日本の伝統文化や生活習慣で育んできたものを戦後、日本の教育ではそれを破壊する方向に向かっていると指摘された。



大脳の三層構造を説き、宇城空手の統一体について講義する塾長



「さいごに」

稽古後の懇親会では、季刊誌「道」176号に登場された夢多工房を主宰されている秋吉忠氏にご参加いただいた。福岡実践塾生一同から感謝をこめて、秋吉氏に制作していただいた宇城塾長の木彫りの胸像を贈呈した。
今回の稽古会でも、身体検証をとおして「心」がすべての基本であることを学ばせていただいた。想、息、忍、愛などの、「心」を持つ漢字の意味する奥深さは日本の誇りだとあらためて感じた稽古会だった。




胸像を製作された秋吉忠氏と




懇親会の模様

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