武道 第13回福岡実践塾セミナー 2014/03/27 
2014年2月22日(土) 糟屋郡の久山町公民館にて第13回福岡実践塾セミナーが開催された。

「今の常識は非常識」という言葉から塾長の講義が始まった。
今の常識は古典物理学(ニュートン力学)。非科学的なもの、目に見えないものを信じない、見えるものだけが存在するという物質主義(古典物理学と相反するのが量子物理学。物質を構成している分子、原子、クオークなど、目に見えないエネルギー)。大半が古典物理主義的な思考や生き方で今の社会が動いているから、いろんな分野で問題が起こっていることを指摘した。塾長が常々仰る「常識の延長に未来はない」ことの具体例を示した。
知識を広げながら宇宙規模でものごとを見ていくと、地球から生まれた生命体であるはずの人間の横着さが分かる。地球を破壊してきた人間が、地球と調和することで新しいエネルギーとなる。そのエネルギーの最大は心だと説いた。

製薬会社の新薬の開発では、同時に偽薬(プラシーボ)で実験する。例えばカフェインゼロのコーヒーとカフェイン入りのミルクを飲んだらミルクを飲んだ方がぐっすり眠れたというように、人間の思い込みで本当の薬より偽薬が効果を現した例を示した。プラシーボというのは心が思うとそうなる。胃腸薬と偽ってただの小麦粉を飲ませたら治ったという話を聞いたことがあるが、心で病が治れば医者はプライドが傷つき、製薬会社は不要となるから、データを改ざんしたりすることが起きる。心なしの構図で今の経済中心の社会が動いていることを痛感する。固定観念や社会通念に縛られた心が、本来の人間の力を鈍らせていることや今の社会の歪みを生み出していることがわかる。




稽古会での講義の様子


「心が身体に優先する。心が身体を動かす。」これを主体に様々な検証が行われた。

祈り:
手を合わせ無心で祈ると身体は強いが、「お金が貯まりますように」や「幸せになれますように」と欲をもった祈りは身体が弱い。



手を合わせ無心で祈ると身体は強くなる




欲を持った祈りでは身体は弱くなる


意識には2つ、「頭の命令」と「心の命令」があるが、頭の命令は意識の世界であり、心の世界は深層意識(無意識)。この深層意識がすべてを動かし、地球からエネルギーをもらえる。この心の世界を広げ、心身の強さを得ることができる修行方法が「事理一致」の稽古であると説いた(「事」は事実、手足の動き、所作、技。「理」は大自然の法則であり、心の働き)。

とっさに手を組んで、後ろから押されて強いのは理にかなっているから。腕組みも同じ。だが、手を組むのも腕組みも逆にすると身体は弱くなる。同じように利き足でひざまずくと強く、逆の足では弱いが、塾長のサンチンで強くなる。空手の型が右でもない左でもない強さを教えてくれた。まさに手を合わせて祈る姿が宇城空手の型に重なった。宇城空手は祈りの空手だと塾長が語った。


非常識:
男性10名ずつT字になっているところに塾長が押すと、常識では考えられない方向に男性軍が傾き倒れた。
ふつう、こう押したらこう倒れると頭で予測するが、想定外の結果に騒然となった。
「身体は内なる気に応じて動き、内なる気は心の向かうところに応ずる」今の常識では考えられない内なる気のなせる技であり、塾長にしかできないことである。



T字になっている列の縦列を押し、交差している横列を平行に動かす







3人が重なって四つん這いになった状態を、塾長が肘で全員押しつぶした。次に横から指一本で倒した。
女性が塾長から気を通してもらうと同じことが可能となった。



四つん這いで重なる男性を指一本で潰す塾長




塾長が気を通すことで女性でも可能となる


このように無限の潜在能力をもっているのに、人間は0.1%も力を出し切れていない。この潜在能力を止めているのは自分自身だから、止めている自分を捨てることが大事であると説いた。

正座の力:
後ろから腰を掴まれると歩くことが出来なくなるが、それはわれわれ塾生の腰の硬さが原因であると指摘し、腰の柔らかさは正しい正座から作れることを指導した。正座は、左足から右足と座り、拳ひとつかふたつほど膝をひろげる(女性はそろえてもよい)。そして立つときは足を絞るようにしながらまっすぐ立つ。ぐっと足を絞ると勝手に立ち、隙をつくらない。隙がないから瞬時にどちらの方向にも変化できることを塾長自ら示した)。



正しい正座の座り方を詳しく説明する塾長




隙のない正座から瞬時に自在に動けることを塾長自ら示す






このような稽古で、筋トレではできない肚腰ができる。また、立礼の仕方も足を広げて頭を下げると首に負担がかかり、痛めてしまうが、踵をつけると首に負担がこない。24時間修行と塾長がいつも指摘されるが、まさに日本の伝統の所作にとてつもない力が内在していることを実感した。そして所作のひとつひとつに心を込めることによって、目に見えないエネルギーが伝わる。

この指導により、後ろから腰を抑えられた状態でも全員が難なく歩くことができ、追い突きにも劇的な変化がおきた。 



正しい正座から腰の柔らかさが生まれ、塾生の追い突きが劇的に変化し、後ろからの抑えがきかない







検証:
塾長が塾生を倒し、手を抑えると塾生は起き上がれない。部分体だと1か所抑えられただけで動きがとれない。投げられたら、起き上がろうとしか頭が働かない。投げられたら負けを認めてしまう(負け癖)が、気が通っていれば起き上がろうとせず、そのまま投げればいいと塾長が指摘した。気が通った統一体では身体も自由に動けると同様に心も解放されて自由になれることをこの検証で気づかされた。
投げられた人が次の人を投げるといった気の連鎖が、投げたから勝ったではない勝負の世界とはレベルの違う調和の世界へと導かれた。




塾長から投げられると起き上がれないが、身体に気が流れている




気が流れている身体では、簡単に投げができ、さらに連鎖していく







ふたりが5mほどの距離を置いて向かい合う。ひとりは相手が来るのを構えて待つ。もうひとりが近づいてくると、お互いある領域で何かを感じ、足が止まる。これが間である。この間を外して中に入るのをシンクロという。塾長と向かい合うと、先に入られて、初めから動けない。塾長が気を止めると塾生たちは近くまで来ることができた。それが包容力だと説いた。塾長は気を状況に応じて四方八方自由自在に使い分けることを数々の検証で示した。




塾長と向かい合うも先に入られており動けない状態




向きも人数にも関係なく、入っていれば相手は動けない




気を止めると壁がなくなり簡単に近づける


縦に七人並んだ男性軍を妊娠中の塾生が倒すことができた。



妊娠中の塾生は男性の列を軽々と押すことができる


男性もひとりではできないが、奥さんや妊娠中の女性が背中に手を当てるだけで列を倒すことができた。他人の女性ではできない。子どもや妊婦さんは、見えない地球のエネルギーをもらっているのだと感じた。




男性が押しても動かない




妊娠中の女性が手をかざすだけで力が出る






棒を使っての検証では、塾生6人が棒をしっかり持っているところを塾長は、いとも簡単に棒の先で
6人を倒した。そして塾長が棒の先を押したら6人は棒を持ったまま後退し、止まることができない。
「身体は内なる気に応じ、心の向かうところに応じる」を示した。




男性6人がしっかり持った棒を、片手で軽々と動かす塾長




力は貫通し6人の男性は留まることができない


型稽古:
「正しい基本を身につけ、世界のどんな流派であろうと、絶対に相手に入られないものを身につけなければならない。それにはいろんな力に対して中心に力を取り込み、自分に中心をつくることが大事。それを正しい型で身につける」塾長の号令で、突き、天の型、三戦、内歩進、公相君を検証を交え行った。塾長の号令により気が通り、突いた腕で相手を倒すことができたり、抑えられた足で相手を倒すことができたが、号令なしでやるとできない。それは自分の我だと塾長が指摘した。




懇親会での一場面


さいごに:
地球上で戦争や自然破壊が進み、地球が滅びても無限の宇宙には何の影響もない、そんなところで人間は生きているという視点からの塾長の講義であった。塾長の視点と思考がどれほど深く宇宙規模であるか、気はそういうところから発せられると思った。脊髄損傷をされた先輩の塾長による気の治療を拝見し、奇跡を見せられたような衝撃だった。そしてそこにはまぎれもなく塾長の、お弟子さんの回復を願う本気さと深い愛情が伝わり、胸が熱くなった。常に「事理一致」を実践され見本を示される師に心から感謝せずにはいられない。



集合写真


福岡実践塾 長野陽子
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