武道 福岡実践塾 第5回審査会、第16回塾長稽古会レポート2015/05/02 
4月4日(土)13時より福岡県糟屋郡久山町にて福岡実践塾第5回審査会および第16回稽古会が実施された。

審査会では女性5名が黒帯に昇段した。「初段というのは、今から空手を始めるという入口にすぎない。」と塾長は、昇段者に初段としての心構えを説き、第16回稽古会が始まった。



第5回審査会。宇城塾長が昇段者にメッセージを送る。


【検証】

10人ほどの集団を前からひとりが引っ張り後方からもうひとりが前方の人をサポートする。
ふたりが同時に集団を引っ張ってもびくともしないが、先に前で引っ張ってから後方の人が引っ張る人をサポートして押すと、集団を動かすことができた。それは集団の意識が最初に引っぱられた方に向いて隙ができるからと塾長が指摘した。大きな集団であっても、一方向に意識を集中すると、他の部分は隙になり、「部分体」になっていることが証明された。



10人の男性の集団は二人で引っ張ってもびくともしない




隙ができると簡単に崩れる


一致団結とは:

同じ集団が円陣を組み、全員で“がんばるぞ!”と腕を振り上げると、身体が浮いた状態で簡単に集団は崩れ、引っ張られてしまった。ところが集団のひとりが礼をすると引っ張られても微動だにしない。ひとりのお辞儀によって、周りの空気が変わり、集団の一人ひとりの身体(細胞)が変わる。日本古来のこの所作がエネルギーを生み、無言で一致団結させる力があることに驚くと同時にこれが集団における統一体であることがわかった。







円陣を組んで一致団結したように見えるが、実際は弱い




集団の一人がきちっと礼をすることで、一致団結が生まれる




引っ張られてもびくともしない


しかし、塾長はそのびくともしなくなった強固な集団を、触れずに動かした。
「身体は内なる気に応じて動き、気は心の向かいところに応ずる」
塾長がこの言葉を実体として表現し、より奥深い世界があることに参加者全員が感動した。



塾長は触れずに集団を動かした


型の威力:

片腕、片脚、腰を二人ずつ掴んだ状態で、塾長がサンチンの型をして、6人を振り倒した。
4人一組になり、後ろから抑えられ、二の腕を掴まれた状態ではサンチンの構えをしようとしてもできないが、塾長のサンチンの構えで簡単に抑えられた身体を解放することができた。これが映すということ。型で大事なことは決して自己流ではなく「不可能を可能にする」師の姿を映すことであると塾長は説いた。



塾長の型が映ると、掴まれていても自在に動け、相手を制することができる






3人一組になり、ふたりから両腕の道着のみをつかまれると振りほどこうとしても動けない。服と身体を一体化するよう塾長に気を入れてもらうと、つかんだふたりを簡単に振り払うことができた。



同様に道着を掴まれていても映れば簡単に振りほどくことができる






塾長曰く、わたしたちは服に縛られている。つまりは周りの空気に縛られている。
それを断ち切って身体を自由に開放することを型が教えてくれる。
「型ですべてを鍛え、技ですべてを解決する。なぜならそこに真理があるから。」と説いた。

最強のエネルギー「心」:

帯の両端を5人対3人で持って引っ張り合うと、当然5人組が勝った。次に帯の真ん中を塾長が抑え、心を3人組の方へ持っていくと3人組が5人を圧倒した。気は心の向かうところに応ずることの実証である。



5対3では5人が当然強いが、塾長の心が3人のほうに入るとその関係は逆転する






次に少年が帯の真ん中を抑えて心を3人組に向けると塾長と同じように3人組が5人を引っ張ることができた。大人が同様のことをしてもできない。



子ども(中学1年生)では塾長同様に心を入れ3人の方を強くできる




大人では不可能。子どもにできて大人にできないことの実証


子どもにできて、大人にできないことを、塾長は数々の検証で実証してきたが、子どもの無限の潜在能力を伸ばすことも、知識や常識に自ら縛られた大人がそのしがらみから解放されるにもこの武術にしか活路を見出すことができないと確信した。

【さいごに】
相手との調和・利他の行動が豊かな心を育み、気という最強のエネルギーを生むという宇城空手の原点を、次の世代に継承していく責任が私たち塾生にはあるとあらためて実感した稽古会だった。



集合写真


福岡実践塾 長野陽子
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