2016年度 三重実践塾合宿 レポート
2016年9月24日・25日、第9回三重実践塾合宿が行われた。両日とも、汗の乾く間もない程の、熱気溢れる稽古が行われた。出来ないということを身体で理解するために、参加者は皆一人ひとりが自分をさらけ出し、全力でぶつかっていった。 塾長は全員の思いを真正面から受け止め、「虚と実」を一貫したテーマとして実践を通じて指導した。塾生一人ひとりの良い面も悪い面も、全て受け入れる塾長の心の大きさに感動を覚えた。 2日目には一般部・少年部の審査会が行われた。
六人で持ち上げようとするが、逆につぶされる。
構えた竹刀を3人が掴む。手を放しても倒れていく。
四つん這いの男性を、柔らかい竹刀で転がす。
審査会後、子供たちに実技講習
少年部の父兄を交えた集合写真
■三重実践塾合宿 感想文
M.S 宇城先生、合宿・審査会と大変貴重なご指導をいただき、ありがとうございました。また、榎本師範、拓治師範に於かれましては大変お忙しい中、三重支部合宿・審査会にお越しくださり心より感謝申し上げます。 稽古は本当に分からない事ばかりで、糸口すら掴むことが出来ませんでしたが、改めて急加速して変化される先生の空手、宇城空手の桁違いの奥深さを感じるばかりでした。頭で分からないなら心を開いて身体で映していくしかないと、もっと真剣に自分と向き合い、癖のない素直な心で稽古するしかないと思いました。 審査会での子供たちには、普段一緒に稽古している私が一番驚かされています。子供の潜在能力、そして宇城先生を感じる感受性、驚くばかりです。先生のお話を聞く子供たちを見て、子供はちゃんと理解していると感じました。子供たちの姿から「師」を映すということを学ばなくてはと思いました。審査会翌日の少年部の稽古に来た子供たちは、また一段とエネルギーが強くなったように感じました。先生にお礼の言葉しかございません。 宇城空手は底知れぬ深さで、到底私ごときの理解の及ぶところではございませんが、言葉ではなく、どこまで出来るか一生かけて「師」を映し続けるしかないと思っております。 本当にありがとうございました。最高の「師」にご指導いただけること、心から感謝いたします。 T.Y 2日間に渡り貴重なご指導そして審査会ありがとうございました。 最初に守る、見守る実証をして頂きました。自然界においては共存共栄が当たり前の行動であり、多種間の弱肉強食はあるものの基本的には同種間の対立、争いはないと思います。人間だけが争いを好む種族なのでしょうか。争いを好むつもりはなくても正面に人が立つと無意識に対立してしまっています。守るという行為、守られていると真の力が働く事を実感しました。先生が気を通され投げたあと、連鎖して投げができたり、強い身体に勝手になっています。 気が通る事は守る、守られる状態と同じだとわかります。投げられ、突かれても笑顔になってしまうのは守ってもらい、強い身体にしてくれているのを身体が知っているからでしょう。先生はいつも我々を守り、道場以外でも常に見守って頂いていると感じました。先生の行動、立つ位置、部屋での配列位置などいつでも全てを守れる体制の表われのような気がします。先生のどこにいても届く波動の大きさにいつも感嘆いたします。 そして人は争いのために生まれてきたのではない、人と人を結ぶ社会は守る、見守る調和が人間であるべきではと感じました。自然に逆らう対立はなにも生まれません。無意識の対立を除く、自分の我をすてる稽古にしていかないと何も見えてこないと思いました。 今の行動が未来に繋がり今という大切さ、立ち振る舞いから普段の姿勢が問われます。気を抜くことなく今を大切に生きる、大切な時間を使うことに全て意味がある事に当たり前の事だったと思いますが、先生の時間と私の時間の差は何か、時空が全く違う凄く気にかかりますが勉強不足にて分かりません。稽古を続けます。 誠にありがとうございました。心より感謝いたします。 K.S 宇城先生、合宿でのご指導ありがとうございました。 師範、先輩、塾生の方達と共に過ごさせていただいて、今の自分に必要な事は何かを気付かせてもらいました。それは、揺るぎない信念やぶれない心を持つということです。たくさんの方とお話をさせていただいて、自分の薄っぺらさや浅はかさが、露呈しているように感じ、とても恥ずかしい思いになりました。社会人としても、子を持つ親としても、このままではいけないと思いました。世間の常識と呼ばれているものにも惑わされない、自分で判断ができる先生の様に自分を磨かなければいけないと思いました。それは、型においてもいっしょで、今まで目で見ることができる外面に意識が行き過ぎて、中身がない型なっていると思いました。これからの稽古はもっと内面に目を向けた稽古にシフトチェンジしていこうと思います。 又、今回の合宿では、先生のお話から「物事の本質を知る」という言葉が心に残っています。物事の本質は、そう簡単には見えるものではないので、自分自身で絶えず調べ勉強していかなければならないという先生の教えを実践していこうと思います。そして本質を見分けられるようになるには、自分が変わらなければいけない。そうなるために行動しなければいけないと思います。忘れず日々精進し「一人革命」を実践していきたいと思います。 この度は貴重なご指導を賜り本当にありがとうございました。 T.M 宇城先生、二日間に渡りご指導頂き、誠にありがとうございました。 午後の審査会で、少年部の型・組み手を見させて頂き、大人とは違う衝突のない柔らかさに感動いたしました。 審査後、審査を受けた少年部2名において、一般部を相手に技の検証を行いました。一般部の一人が前に立ちその者を後ろから一般部全員で支える様に押さえる。そして少年部の一人がその前に立ち、宇城先生の号令でサンチンの虎口を行い、そのまま前に出て押すと、一般部全員が押されてしまいました。 武道において、「心技体」を一体として修業を行います。また、スポーツも武道を取り入れ「心技体」について重要と言っていますが、心をメンタルトレーニング・技を研究分析・体を筋トレと分解して鍛えて行きます。その場合、心技体が部分になり一部を強く鍛えても本来の力は弱い部分の強さしかないとのことです。まさに少年部の子の力は、外面と内面が一致した場合の力で「心技体」に近づくものだと思いました。 今回の合宿において、自分が何も出来てなく、そして本当に何も理解していなかったことを知ることが出来ました。また、自分も神秘の力により統一体として誕生した一員であることを信じ希望を持って精進してまいります。 最後になりましたが、宇城先生・榎本師範・拓治師範はじめ諸先輩方、とても有意義な合宿に参加させて頂き感謝いたします。本当にありがとうございました。 S.H 今回の合宿では、自分が何も出来ていないという事を痛感しました。「身体は内なる気に応じて動き、気は心の向かう所に応ずる」と、宇城先生は心の大切さ、心と体の一致を私達に教えてくださいました。私は、相手や相手の動作にとらわれてしまい、その相手の動作に対してどうにかしようとしてしまっています。まさに相対の世界にとらわれてしまっています。 宇城先生は、武術とスポーツの違いを、樽桶の理論や和積の理論で説明してくださり、心技体の一致の重要性を教えてくださいました。 少年部の子供が、大人10人以上ががっちりと組んでいるところをあっさりと押してしまうのには本当に驚きでした。宇城先生によると、その子はサンチンの型の一部分において外形と内面の一致が出来ているからということでした。 子供は出来るのに大人は出来ない。なぜできないのか、と考えさせられるとともに、本来私にもそういう力があるはずだ、本当は出来るはずなんだ、と希望も持てました。 様々な凶悪事件が発生し、また不誠実で誤魔化しの多い社会の中で、不安を感じる事も多くありますが、宇城先生に接する事で、エネルギーが湧いてきて、これからより真剣に稽古をしなければならないと感じました。 そして、私の妻や子供に、少しでも宇城先生の心を感じてもらえるように、私自身の日々の生活を見直さなければならないと感じました。 今の積み重ねが未来を作るという事を常に心に置いて、これから頑張ります。
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