三枝成彰(作曲家)
三枝成彰(作曲家)
戦争とは何か。そしてそこに現実としてつきつけられた特攻の生と死。 そこには、「人間とは何か」「生きるとは何か」という問いと答えのすべてが 詰まっているように思うのです。(宇城)
特攻の姿をテーマに書いたのは 原点に理不尽があるからです。 反戦ですよ。(三枝)
今、政治の虚構はもとより、身内による虐待や無差別殺人など、命への冒涜が止まらない。作曲家の三枝成彰氏は、そんな時代だからこそ、第二次世界大戦の中で、生きたくても自分ではどうにもならなかった特攻という歴史の事実、そしてそこに生きた実在の人物のドラマを通し、現代人にも通じる命の大切さ、戦争の理不尽さを伝えたいと語る。 ライフワークとしているオペラ作品の創作の原点や、今の日本に対する思いについて縦横に語っていただいた。
対談当日は、三枝氏を紹介してくださった野中ともよ氏も、冒頭同席された
さえぐさ しげあき
1942年兵庫県生まれ。東京芸大大学院修了。代表作にオペラ「忠臣蔵」、「Jrバタフライ」「KAMIKAZE―神風―」。NHK大河ドラマ「太平記」「花の乱」、映画「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」「優駿ORACION」など。07年、紫綬褒章受章。08年、日本人初のプッチーニ国際賞、11年、渡辺晋賞を受賞など受賞多数。