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イタリアセミナーレポート

2023年10月21、22日イタリア、ローマにて宇城館長によるセミナーが開催された。ヨーロッパでもイタリア開催は初めてであり、イタリアを中心にドイツ、ポーランド、ハンガリー、スロバキア、アメリカ、日本など総数60名の参加となった。


<1日目>

参加者の多かったイタリアは宇城館長の指導は初めてという事もあり、宇城空手の特徴である空手、木剣(居合)、気の3つの特徴をきちんと体験できるよう初日の午前は剣の基本と5本の居合の型から始まった。





午後は空手の基本として天の型とサンチンの指導が行われた。宇城館長が重ねて強調したのは参加者の皆がこれまで学んできたスポーツ空手と宇城空手は根本的に異なるという事。そして皆が行ってきた稽古の延長には宇城空手は存在しないという事だった。



「空手はあえて相対の相手を倒すことや板を割ったりなどの破壊の強さに注目されがちですが、それでは人間を小さな領域に留めてしまうことになります。そういう空手に対して、剣術(居合)は抜いた刀を元の鞘に収めるという所作によって「戦わずに勝つ」境地を目指します。さらに宇城空手の最大の特徴である「気」は宇宙のエネルギーを取り込む手法と共に全てと調和融合する術として、スポーツと違って武術には、また人間として必要不可欠なものです。」






人のあり方として、例えば正しい姿勢で正しい動きを行うとどのような変化が生じるのか、それを相手と組んでの検証はもちろんの事、人が横たわったベンチを2人に持ち上げさせる事によって検証をした。


二人でもなかなか持ち上がらないベンチ
二人でもなかなか持ち上がらないベンチ
互いに礼をする
互いに礼をする
軽々と持ち上がり少年たちからも笑みがもれる(動画)
軽々と持ち上がり少年たちからも笑みがもれる

【動画】正しい突き、型は重力をつくり出す



参加者の多くはこれまで動画で宇城館長の姿を見てきたものの、館長がその場で披露する桁違いの未知の世界に驚きを隠せず、見て驚き、体験してさらに驚くという状態が続いた。その都度、館長は皆がこのエネルギーを持っている事を伝え、ただしそれを自らブロックしている事を強調した。そして目に見えない気のエネルギーにアクセスするための方法としてニュートラルな心身の必要性、それを創るために型が必要である事を繰り返し述べた。



検証に参加している皆が笑顔になる
検証に参加している皆が笑顔になる

<2日目>

初日の稽古を踏まえ、2日目はサンチンの分解とナイファンチンの指導が行われた。ここでも誤解されがちな分解稽古について、投げたり倒したりする事は結果であって目的ではなく、分解はどれだけゼロ化(無力化)出来ているかを検証するためのものであるという指導があった。




アルゼンチーノ準支部長の生徒には10代の生徒も多数参加しており、彼らの館長から学ぶ際の積極性と目の輝かせ方は大人と子供の学ぶ姿勢の違いを際立たせた。


正座した17歳の少年を大人6人が押さえつける。今の常識では立ち上がる所かビクリともしない状態から気を通されると、いとも簡単に立ち上がることができる。まさにこれが気の凄さであり、人間の未知のエネルギーである。「現状維持は退歩である」。まさに未来の希望につながるもの。それが宇城空手である。



【動画】



子供達は休憩時間も互いに組んで検証する他、セミナー後には館長の元に挨拶に来るなど、素直に学んで変わるとはどのような事なのかと言うのを見本で示すような存在だった。


2日間に渡り、宇城館長はスポーツと力の延長には未来に対する答えはなく、戦争でも犠牲となるのは一般市民であるというお話しをされた。必要なのは精神論ではなく実力の伴う技として調和の力を身につける事であり、そのために宇城空手があり、型が必要であるという指導が繰り返しなされた。


宇城塾長は大切なメッセージを様々な検証を通じて参加者に伝えた
宇城館長は大切なメッセージを様々な検証を通じて参加者に伝えた
集合写真
集合写真
アルゼンチーノ準支部長と生徒たち
アルゼンチーノ準支部長と生徒たち

アルゼンチーノ準支部長にとって宇城館長をイタリアに招くというのは10年来の夢であり、今回は念願のセミナーという事で準支部長を始めとするイタリアチームの歓待と細かな気配りは大変なものであり、懇親会を始めとしてセミナー外でも多数の人々が集まって大変に盛り上がった。夜の懇親会には、また当初参加の予定が無かった少年たち(17歳)は自ら参加を希望してきたほどだった。


宇城館長と宇城空手の持つ魅力がどれだけ人々を惹きつけて未来への希望となるのか、それを参加者の一人一人が大いに実感できたセミナーとなった。



懇親会で宇城塾長へのサプライズとして用意されたケーキ
懇親会で宇城館長へのサプライズとして用意されたケーキ
懇親会での塾長の挨拶は同時にイタリア語、ドイツ語、ハンガリー語、英語へと訳される
懇親会での館長の挨拶は同時にイタリア語、ドイツ語、ハンガリー語、英語へと訳される

 

感想文

 

■フランチェスキー・フラビアーノ イタリア  会社員 

とても素晴らしい一日でした。宇城先生のセミナーに参加するのは今回が初めてです。本当にすばらしかったです。とても嬉しいです。ほかの先生に全くなかったことを今日見て、驚きました。先生のエネルギーが伝わってきました。セミナーのあと、自分の道場にもどって先生に教えていただいたことをずっと続けていきたいです。本当に嬉しいです。

 

■マッティア・アラジア イタリア 公務員

先生の雰囲気から醸し出されるエネルギーがすばらしかったです。実際このような経験をしたのは初めてです。体が柔らかくなるのを感じ、それが大事だということを学びました。小さい頃から始めたので19年目です。

 

■ニッコラ・コンターシー イタリア 大学生

セミナーの雰囲気がすごくよく、また皆が協力的で、ふつうのセミナーにはない雰囲気ですごくよかったです。宇城先生がやっていることを見てすごく驚きました。経験したことがなかったので、これから実際に先生に触ったりして体験してみようと思います。空手はマッティア君と一緒に始めました。


宇城先生に会うことは、何よりも信じられないような、そして不思議な、独特の感動です。 インタビューの中で、セミナーで何を得たかと聞かれましたが、私が見たものすべて、想像を絶する先生のジェスチャーや動きのすべて以外に何と答えればいいのかわかりませんでした。純粋な空手の楽しさだけでなく、宇城先生ができることを見ることは、目の楽しさであり、何が起こっているのか説明できない心の混乱感でもあります。このセミナーのおかげで、私は自分の身体について、そして正しい姿勢でできること全てについて、よりよく理解するようになりました。 最も重要なことは、空手とは稽古時間や道場で過ごす時間ではなく、一日のすべての瞬間に寄り添う生き様であるということです。 このようなセミナーに参加することは、たとえ空手を信じていない人でも、自分の知識を広げ、新しいことに挑戦するためにお勧めしたいです。 本当に素晴らしい経験で、できるだけ早くまた参加したいです。

 

■ステファーノ・ブリーニ イタリア 公務員

参加できてすごく嬉しいです。すでに何回かのセミナーに参加しています。毎回新しいことを学べてよかった。いつもびっくりすることがたくさんあります。先生の気が一番すばらしい。ナイファンチンの型は瞬発力が出る型なので、とても好きです。ナイファンチンのご指導を楽しみにしています。

 

■マヌエラ イタリア

初めて参加しました。とてもおもしろい体験をしました。いままでやってきた空手と違う、これまでで体験したことがなかったものを深く味わうことができてよかった。この深い経験を通して、空手と自分が何なのかということがわかるような気がします。自分の可能性を知ることが大事だということを学びました。(人間鉄棒を体験して)説明しにくいのですが、昨日感じたことは「ハード」(かたいもの?)のようなものが身体に入り込んだ感じで、たとえて言えば、お水の上に落ちた石のような感じで、身体の重さの差がわかりました。自分の可能性を知るだけではなくて、どうしたらそれを利用して自分の人生を変えられるか。人生においてそういうことを考えている時だっただけに、このセミナーはいいタイミングになりました。空手を始めたのは2011年です。

 

■フリス・グレゴリー ハンガリー 学生 

 すばらしかったです。いろいろ経験ができました。毎回参加するたびによりいろいろな内容がはいってきて、自分の視野が広がっていきます。常に新しい、より多くの情報がはいってきます。セミナーは毎回同じでも、参加するごとに自分が得る情報が広がっていくような感じです。  外面ではいろいろ細かい点で直さなければならないことも学びました。また内面では一番大事なことは統一体にならなければならないこと。私の身体が部分体におちいってしまっていることが姿勢も含めわかりましたし、大事なことは、部分ではなく統一体を求めていくこと、二人で稽古する時に、友達のようにしていくことでより分解も簡単にできました。  (正座から立つ検証について)気を通されるのと通されないのとでは、まったくちがいました。正座から立つのは大きな違いで、気がないとすごく痛かったんですが、気を通されると、全然痛くなくてすごく簡単に立つことができ、ほとんど苦労しませんでしたが、気がないと100%の力を出しても立てませんでした。  私はまだ大学の学生ではありますが、仕事も同時にしています。一人稽古をしています。何を変えなければならないかを常に考えながら。型をやるときは、部分という意味でではなく、できなかったこと、間違ったことに、フォーカスして稽古するようにしています。

 

■マルコ ミシティ イタリア 会社員 先生の柔らかさには驚かされました。空手も居合もすごいエネルギーに満ちていて、先生の気と先生の偉大さと型で私たちは一つになりました。参加したのは2回目です。一回目は2015年のベルリンセミナーでした。先生の気はその時からさらに進化していて、その時もすごかったけど、今回もその進化にさらに驚かされています。 エマヌエル(イタリア準支部長)さんには、彼を通じて宇城先生に出会うことができたのでとても感謝しています。エマヌエルさんは、先生に出会ってからは凄く変化がありました。昔よりもずっと柔らかくなったし、今回のセミナーに見るような雰囲気を道場でも醸し出そうとしていますし、毎日、宇城先生の教えを我々に伝えようとしてくれています。 週2回稽古しています。7歳から空手をやっていますが、最初の頃はスポーツ空手をやっていましたが、今は空手の深さを学べています。宇城空手に変えてから、私たちは新しいことを学ぶことに心をオープンにできるようになったし、空手に対しての思いや向き合い方がかわっていきました。そういう変化を得られてとても今幸せです。

 

■マティルデ・メルキュリ イタリア  学生

10月21日、22日にローマで行われたセミナーに参加した双子の一人、アレッサンドラです。宇城先生のセミナーに参加したのは初めてでしたが、とても驚きました!次のセミナーが待ちきれません。


宇城先生のセミナーに参加したのは今回が初めてでしたが、とても驚きました。多くの技に衝撃を受け、いくつか自分で試すことができたことに感謝しています。特に、「強さは実は愛に基づいている」という考え方には衝撃を受けました。これは実生活にも応用できる考え方だと思います。


できるだけ早く先生にお会いし、学ぶ機会があることを願っています。

よろしくお願いします。

 

■マティルデ・マッテオ イタリア  学生 宇城空手を学び始めてから3年です。実際に先生の技を見るのは、ビデオと見るのと違って大変驚きました。人が柔らかくなればなるほど、力が出ることを今日初めて知りました。自分より背が低い人がもっと大きい人を倒すのを見て、本当に素晴らしいと思いました。 ビデオだけ見ると信じられないと思う人が多いと思いますが、実際に見た方がいいとみんなに伝えたいです。すごい衝撃でした。一番学んだのは、柔らかくなることの大切さと聞く時の正しい姿勢、そして集中力です。

 

■マティルデ・アレッサンドリーニ  イタリア  学生

とても感動しました。先生を初めて生でお会いして、心が大事だということに感動しました。宇城空手は2年間やっていますが、その前に2年くらいスポーツ空手をやっていました。スポーツ空手は、筋肉を使いますが、宇城空手は筋肉ではなくリラックスることに基づいているのだなと。木剣はすごく好きです。これからもがんばります。

 

■アレキサンダー・グジメグ オーストリア 学生

 今はプロではないですが、昔はプロのアーチェリーでした。もうプロではないけど、もっと稽古して進歩したいとおもっています。宇城先生に、アーチェリーの矢をはなつとき、私の身体が浮いているということで、それでいい矢をうてなかったとご指導いただきました。身体を安定させるやり方を教えていただいてそれが結果につながれればいいと。中心がぶれるとミスをします。初めて参加しました。すごくいい雰囲気で、みなさん学ぶ気が旺盛で、先生の指導は、参加者を変化させているのは、すばらしいです。それが私の印象です。深淵な知識を参加者に伝えようとされているところが素晴らしいです。

 

■ステファーノ・ピスタチオ イタリア 会社員

 セミナーはとても興味深かった。宇城先生が実際どのようにご指導されるかを見ることができ、技だけでなく、生き方、人生につながることをご指導いただき、それが私たちの成長につながっていて、これが一番でした。またお互いに知ることができたこと、それは人と調和する一番の方法です。それはとても大事な学びでした。互いに思いやりを持ち、ひとつになること、それがすごく大事なことです。いろいろな国の人たちと交流ができたことはすごくよかったです。二回目でした。

 

■インゲ・マリー ドイツ 会社員

 先生にお会いできてうれしかった。宇城空手には常に自分がよりよい自分になるための学びがあります。ここ数年ずっと求めてきたものが、これだと、確信したものがあります。これでいいんだと。そこに到達するにはまだまだ時間がかかりますが、すごい価値があります。

 

■エマヌエル アルゼンチーノ イタリア準支部長

ゴールであるこのセミナーに向かって、1年間準備してきて、すべての人がこのセミナーを喜んでくれたことがとてもよかったです。他流の指導者たちにもなるべく呼びかけて、宇城先生のことや宇城先生がどんな指導をされているかを少しでも知ってもらいたいと準備してきました。 ドイツ支部長のマイケルはこのセミナー開催にあたって、豊富な経験とアドバイスをおしみなくくださいました。このセミナーで理解したのは、以前のセミナーにもまして雰囲気がよく、宇城空手が、先生の指導がいかに深いかを知ることができました。 宇城先生をイタリアに迎えることができて大変うれしく、それは自分の弟子たちが、大変な興味をもっていたからです。彼らにとってこのセミナーはいつも話をしている宇城先生を実際に体験するいい経験になりました。多くの弟子たちは、先生にすごく感動していました。セミナーごとに毎回成長させていただいています。先生のご指導に心から感謝しています。先生を迎えることができ、とても光栄です。これからも成長できるように先生に学び続けてまいります。

 

■マイケル ケーテ ドイツ支部長 先生とこのセミナーにきてくださった皆さんにまず感謝したいと思います。エマヌエルさんがこのセミナーを無事成功させたことを大変うれしく思います。非常にすばらしいセミナーでした。みなたくさん学んだし、私個人としては、先生にご指導に対して感謝します。先生は技術を含めていろいろなことを示してくださいました。感謝しています。

 

■フェレンツ フリス ハンガリー準支部長

 いつもと同じようにインパクトがありましたが、基本がいかに大事かを思い知らされています。その基本を素直に稽古していくことが大事だということをあらためて学びました。  私はハンガリーのリーダーとして指導しなければならないので、それがいかに大事かを感じました。基本にはどんなに小さいことでも、とても大事なところがたくさんあって、それを組み合わせると、そこに気づいて小さいことにも集中してすべてを教えることがこれから大事になっていくと思います。  若者たちが来ていて、彼らの反応がすごく印象に残っています。若者がすぐ変わること。それがとても印象的で自分の息子もはやい変化があったように思っています。  ハンガリーのセミナーを開催する時もそのようにするのが大事だと。ベテランの空手家を呼ぶのも大事ですが、やはり若い人、学生、その若い人のびっくりする顔を見ることがみなにいい影響になるし、私もこころがけたい。若い人をよんでそういう雰囲気を感じていただくことを心がけたいと思います。本当にありがとうございます。がんばっていきたいと思います。

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