令和6年度 福岡実践塾審査会・稽古会 レポート
去る4月20、21日の二日間、大野城市にある福岡自治研修センター体育館において、令和6年度 創心館宇城空手 福岡実践塾審査会及び、第6回創心館宇城空手 福岡実践塾塾長稽古会が開催された。冒頭、宇城憲治塾長より「世界や日本の情勢が日に日に悪化していく中、なぜ宇城空手を学ぶのか、その意味を自身に問い続けていくことの大切さ」についての話があり、審査会が始まった。
今回の受審者は4名。木刀の基本、組太刀、型、空手の基本(天の型、地の型、三本移動、三本移動組手)、型、分解組手を塾長が見守る中、受審者はありのままの自分を塾長に見ていただこうとこれまでの稽古の成果を精一杯発揮した。
午後は審査結果の発表が行われ、その後、塾長による稽古会が行われた。全員で型を行なった際、塾長は「それぞれが稽古して、集まった時に型が一致するのが本来あるべき形である」と述べ、福岡実践塾全体をとおして「瞬発力」が今後の課題であることを指導した。
また、深層意識へのアプローチは意識領域では行うことはできないが、細胞に変化を起こす宇城空手ではそれが可能であり、気の発動によって波動が伝わると同時に身体にエネルギーを満たし、そのエネルギーが先を取ることにつながり、国レベルであれば外交、個人であれば交流という形で平和への具体的な道筋を気が導いてくれることを、実証を通して塾生全員が自分の身体で体験をした。
2日目の稽古では、次元を変化させると、目には見えない世界であってもぴたっと波動が合うものが自然と出てくること、そして離れた場所にいても、相手が何人であっても瞬時に繋がることが実証を通して示された。
3人ずつでスクラムを組み、横から押す。大人は倒れないが子どもが押すと崩れる。その後、塾長が模範を示し、スクラムを触れずに崩す子ども達。
塾長より「大人は知識で考えるからできなくなる。子ども達は無垢なので受け入れる力が大きい」との御言葉があり、いかに我々大人が自分達の身体に眠る潜在力に蓋をしているのかを痛感する機会となった。また、実証を通して人間としての本質的な在り方に向かう御指導をいただける有難さと幸せを心身で感じ、今後の稽古への励みを得るとともに、宇城空手を学ぶ者としてそれぞれの日常においてさらなる精進を誓う、貴重な審査会及び塾長稽古会となった。
感想文
■Y.K 図書館司書 鹿児島
宇城先生、創心館宇城空手福岡実践塾の審査会・稽古会のために福岡までお越し下さり、ありがとうございました。今回は2回目の昇級審査でしたが、前回同様とても緊張しました。木刀の振りについて、少し高いとおっしゃっていたので、稽古のときに気をつけて直していきます。
1日目の稽古会では、型でニュートラルをつくること、組み手でゼロ化をつくること、そして瞬発力が必要ということを学びました。全員で基本から型まで一通り行いましたが、途中からまったく合わせることが出来ませんでした。自分一人だけのペースでやるのは自己中心的、だからといって合わせるようにするのは違う。一人で型を稽古し、全員が集まったときに自然と一致するのが本当だとおっしゃっていました。合わせるのではなく合う。普段の稽古での型への取り組みについて改めて考えました。
四つん這いになって後ろから引っ張られた状態で進む検証では、大きく前に進もうとすると動けなかったのですが、1mmずつ動くと、列を引っ張って進むことが出来ました。引っ張られる側で一番後ろに並んだときのエネルギーは本当にすごかったです。とんでもない勢いで引っ張られ、腕がちぎれるんじゃないか、身体ごとどこかに吹き飛ばされるのではないかと思い、少し怖かったです。
腕相撲の検証は、腕を倒した状態から相手を倒すというものでしたが、宇城先生が意識を抜いたり、両手を連動させることで相手を倒すことが出来ていました。特に両手を使った動きは夫婦手といい、型の中にもあるので、とても重要だと改めて思いました。1日目の稽古では、不安には2種類あること(怯えからくる不安と初めて経験することへの不安)や四つん這いでの足の形(死に足)も学びました。ちょっとした身体の使い方がわかっていないこと、不安に対する気持ちなど改めて考えました。
2日目の稽古会では、エネルギーや波動について、様々な検証から学ばせていただきました。机の上に手を置いて、もう1人が机を横に動かす検証では、何もしていないと机はそのまま動きますが、サンチンをしてから手を置くと、力を入れていないのに机が止まりました。机と床と手が一緒になっているような感じで、力を入れるというよりは、上から手を乗せているような感じでした。同じように本を使っての検証もありました。全員が手を机に乗せて、宇城先生の著書と他の本をそれぞれ乗せてみると、他の本は何も変化がなく、机も横に動いたのですが、宇城先生の著書を乗せると机は動かず、手も机にくっついているように感じました。腕相撲の検証では1日目と同じように抑えられた状態から相手を倒すもので、何もしていないと動かせないのが、サンチンをすると相手を倒すことが出来ました。しかし、抑えられた状態のまま、動かずにサンチンをしようとするとなんだか落ち着かず、型が出来ませんでした。すると宇城先生が「抑えられている手に意識がいっていて集中できていない」「手の部分を切り離してすればいい」とおっしゃったのでやってみると、今度は集中してサンチンの動きが出来、相手を倒すことが出来ました。意識が働くだけで、身体の自由が制限されるということがよくわかりました。抑える側になったときも、宇城先生が相手の意識を抜いたりすると相手の腕を抑えることが出来ず、すんなりと倒されてしまったように感じました。
また、今回は子供たちも参加しており、子供の力を実際に見ることが出来てうれしかったです。スクラムの列を押したり、動かしたり、迫ってくる列を止めたり、どの検証もすごかったのですが、「やってみて」という言葉にパッと出来る、ということが何より素晴らしいと思いました。意識ではなく身体で感じ取り、大人には見えないものが見えていると思いました。サンチンの型から列を引き寄せる検証もあっという間に出来ていて、自分はまだまだ稽古が足りないと反省しました。
この2日間、宇城先生が何度も瞬発力についておっしゃっていました。型や基本をするときも、ただ漫然として取り組むのではなく、瞬発力を意識して稽古をして参ります。審査会の最初におっしゃっていた「なぜ宇城空手を学ぶのか」ということを常に考え、空手で学んだことを日常生活に活かせるよう、改めて真剣に謙虚に取り組んでいこうと思います。
福岡で宇城先生から直接学ぶ機会をいただけたことを心から感謝いたします。また、審査会では昇級を認めていただき、ありがとうございました。いただいた級に恥ずかしくないよう、今後も稽古に取り組んで参ります。これからもご指導をよろしくお願いいたします。
■Y.N 会社員 福岡
宇城先生
審査会と二日に渡る稽古会、誠にありがとうございました。
受審した塾生其々の成長を評価していただいたのは全員の励みになりました。
一日目の稽古会では基本や型を細かに見ていただき、型をする際の全員の動きがバラバラなのは瞬発力のなさにあるとご指摘いただきました。稽古の際も動作のばらつきが気になる一方、他の人と合わせることにも違和感を感じていました。型の動きにメリハリをつけて瞬発力を身につければ自然と全体が揃ってくるとのご指導で今後の福岡の稽古の課題が明確になりました。これでいいのかと悶々と稽古した者にとって本当に有り難いご指摘でした。
腕相撲でひとりがテーブルに手を付けた状態から起こして相手を負かそうとするのは無理だとわかりながら力を入れて上に上げようとします。先生が頭から思考する脳を取り払うと簡単にできます。腕相撲の最初から脳は無理だと決めつけ、できなくなるのではないかー勝手に決めつけて本来持つ潜在能力を発揮できないのでしょう。全てにおいて私たちは僅かな意識領域の中で思考し、物事を判断しています。目に見えない無意識領域に気や大事なもの(心、愛)が潜んでいることを検証で学び気づかされ、宇城空手によってそのことを身体で実感として捉えることのこの上ない嬉しさ、そして感謝は何事にも代えられないものです。
長テーブルの両端を数人で持って前に立つ人に向かって出そうとすると前に立っている人は怯んでのけぞってしまいます。先生は突進する机を気で止めるだけでなく、気の波動で自在に動かします。先生からテーブルを抑えている手の力を抜くように言われても動く机にしがみつくしかありませんでした。手が離せないのは深層意識に怯えと不安があり、何かにしがみつく依存心からだと云われました。社会的地位、権力、金銭的優越感、学歴等など他人と違う何かに優越感を感じたいが故に手放せないものにしがみつきながら人間は生きていることをあらためて感じました。
目に見えない無意識領域を様々な実証によって可視化し私たちに示してくださると、人間はなんと無意味なことに労力とお金と神経を費やしているのだろうか、と思わずに入られません。今の政治家には期待も夢も託せませんが、日本も戦う準備より先生が仰るように外交で先を取り、戦争を回避する姿勢を見せてほしいです。先生は個人レベルで交流を深め、それを着々と実行されています。
2日目の稽古会では福岡の塾生で唯一波動が出ているというKさんのサンチンと先生の姿をそのまま映す素直な塾生のお子さんたちに真っ白な魂を見ているようで眩しかったです。Kさんの黙々と宇城空手を学ぶ真摯な姿勢には本当に頭が下がります。そしてお子さんたちの潜在能力を成長とともに育む術は宇城空手しかないので今の学校教育に潰されることなく親御さんとともに周りの私たちも見守って行きたいと思いました。
エネルギーで動かされて耐えられず前の人の帯から手を話したことで、先生から懇親会で「もう認知症がおきてる」と云われました。今一番頭から離れない怯えを見抜かれていると直感しました。
正直、心が折れそうですが先生から指摘されたことでこれからの自分の弱さと脆さにちゃんと向き合いたい気持ちです。宇城空手をなぜ学ぶのか、と自らに問い続けながら。
■M.M 主婦 福岡
二日間福岡にてご指導いただきましてありがとうございました。
今回、Sさんの組手の相手を担当させていただきました。稽古の度にめきめきと成長していく姿に刺激を受けました。彼女の癖のない真っ直ぐな動きは素晴らしく、自分もそうありたいと思いました。また彼女の努力を見ていると、自分はまだまだだと反省しました。
稽古会では、戦争が目の前まで迫っていることをお話しいただきました。その事に無関心であることがまず問題であると仰られました。また、教えてもらおうではなく、自分で学び取る姿勢が大切であると仰られ、学ぶ努力が足りていないと思いました。
福岡は型のスピードが合わず、それは瞬発が課題だとご指導いただきました。同調圧力ではなく自然と周りと合うのが理想であり、それを目標に精進して参ります。
能力がないから引きこもるというお話は正に自分のことだと思いました。宇城空手は身体の学びと経済基盤があってこそだと仰り、自分は経済基盤の確立も課題だと思いました。
初日の稽古会最後の検証で、相手を投げる際、ゆっくり投げるのは相手を思いやっているようで自分のことを悪く思われたくないという怯えがあるからだとご指導いただきました。仰る通りだと思う反面、数回やり直してもなかなかスパッと投げられない、変えられない自分に課題を感じました。自分が努力しなかったことは子どもにツケが回るというお話を伺い、ニ日目の子ども達の様子を見ていると、子どもはこんなに素晴らしいのにそれを親が悪い波動で潰してはいけないと思いました。根底にある怯え・不安・依存症を取り除くには稽古で人間力を深めていく他ないと思いました。
後日、今回の稽古会を振り返って検証を行いました。四つん這いの人が列を引く検証では、頑張れば頑張るほど浮いてしまい全く進める気がしませんでしたが、1mmずつ進むことに集中すると進めるというのが事前に分かり、進むことが出来ました。スクラムを崩す検証では、相手の一点に集中すると成功しました。今まで稽古に全然集中できていなかったことに気付き、それでは何度繰り返しても変わらないはずだと思いました。成功した時の感覚を自主稽古に落とし込んでいきたいと思います。
稽古も勉強も、1mmの努力を積み重ねていきたいと思います。今後もご指導ご鞭撻の程宜しくお願いいたします。
■M.M 会社員 福岡
今回の審査会 稽古会ご指導ありがとうございました又進級に認定頂きありがとうございました。
稽古会の講義の中で空手を何の為にするのか、どう活かすのか、更に宇城空手の奥深さの中で自分は今まで何をしてきたんだろうとハット心に響くと同時に、これからの光の道が見えて、これからこういくんだと心に決意ができました。それを先生は今ここが変われば周り全体が変わるということを実際に実証にて体験させて頂き、頭でなく身体で学びさせて頂きました。
更に勉強の大切さ、無関心の堕落、今どう行動するのか、今の自分が型にでてくる意識がいかに邪魔をするのか、師匠をもつ大切さ等 本当に心に響く愛ある講義 実証でした。
宇城空手 宝を指導して頂いている宇城先生 師範に心から感謝しています。
これからもご指導の程宜しくお願いいたします。
■A.S 学生 佐賀
宇城先生、お忙しい中わざわざ福岡までお越しいただきありがとうございました。また、初段をくださってありがとうございます。今回の稽古で沢山の事を学ばせていただきました。特に印象に残った事が2つあります。
1つ目は、音楽の波動によって技がかかるか、かからないかが決まるという検証です。普通の空手やスポーツなどではこのような事は学ぶ事ができないと思いました。
2つ目は、3人の小学生が目で入るという検証です。その検証をしている時、ただ技をするのではなく、相手に入って技をすることが重要だと思いました。その為には電波を発信できるような稽古をしていきたいと思います。
今回の稽古で会社でも国でもその中で上に立つ人次第で状況が変わるということを学びました。また、日本の崩壊のお話を聞いて日本は民主主義から社会主義になりつつあるということを改めて感じました。
宇城先生、三戦を個別に教えて下さって有り難うございました。他の空手やスポーツと違って、宇城空手は生活や全てにおいて繋がっていると思いました。黒帯に恥じないように稽古をしていきたいと思います。
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