中村 修二(2014年ノーベル物理学賞受賞)
中村修二(2014年ノーベル物理学賞受賞 カリフォルニア大学教授)
天体望遠鏡があるから遠い星雲が生まれたのではありません。
万有引力のニュートン力学があるからリンゴが落ちるのではないのです。
つまり、科学というのは、自然の姿、実態を、人間にわかりやすく
翻訳するための道具のようなものです(中村修二著『怒りのブレイクスルー』より) 。
その科学が道具であるならば、使って何かを作らなければならない。使い方ばかりを習熟するのではなく、人間の生活に役立ててこそ――。
2014年度ノーベル物理学賞を受賞した中村修二氏はまさに発明した青色LEDで、従来の概念を覆す光の革命をもたらし、省エネで長寿命の照明やディスプレーなどの新産業を生み出すことに貢献。そこに至る思い、世界に出たからこそ見えてきた日本の課題、日本の誇り、これからの中村氏の思いなど、中村氏と同じく長年エレクトロニクス技術者として世界の第一線で活躍されてきた宇城憲治氏と忌憚なく語っていただいた。
なかむらしゅうじ
1954年愛媛県生まれ。
徳島大学工学部電子工学科卒業後、同大学院で修士号を取得。1979年徳島の地元企業、日亜化学工業に入社、開発課で半導体の研究開発を開始。1993年12月、20世紀中には不可能といわれた高輝度青色LEDの世界初の実用製品化に成功する。1999年に日亜化学工業を退社し、2000年、米国カリフォルニア大学サンタバーバラ校工学部教授(現職)。その後、青色発光ダイオードの発明対価の支払いを求めて日亜化学工業と争った裁判では、2004年日亜化学工業に対し中村氏に200億円を支払うよう命じ、会社側が控訴。2005年日亜化学工業側が約8億4000万を支払うことで和解が成立した。
2006年に「ミレニアム賞」受賞。2014年10月ノーベル物理学賞を受賞。2014年11月文化勲章受章。
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