杉江 弘(元JAL機長)
杉江 弘(元JAL機長)
マニュアルでは想定しない事故、
それを切り抜ける技術と精神力を身につけるのが
本当のプロフェッショナルです。
長年国際パイロットとして50カ国以上を訪問し、総飛行時間2万1千時間という世界記録を持つ杉江弘氏。航空業界のあり方にとどまらず、海外との文化の違いを数多く体験してきた杉江氏が指摘する、日本の美徳の裏に見えてくる人間として脆さ弱さは、そのまま今の日本がかかえる課題を浮き彫りにするものだ。
同時に対談は、航空業界という専門の話でありながら、目に見えないものにこそエネルギーを注いできた、日本独自のものづくり文化のあり方とその心にあらためて気づかせてくれるものであり、今日本に何が求められ、何を取り戻さねばならないかを鋭く示唆するものとなった。
すぎえ ひろし
1946年愛知県生まれ。元JAL機長。1969年慶応義塾大学法学部卒。同年、日本航空に入社。DC8、B747,エンブラエルE170などに常務。B747乗務時間では世界一の記録、総飛行時間2万1000時間の記録をもつ。首相フライトなど政府の要請による特別便の経験も多い。安全推進部在籍時には、「スタビライズド・アプローチ」など航空界の安全施策を行なうとともに、数々の著作で、航空機事故を徹底検証するなかで、ハイテク機への過信への警鐘を鳴らしている。
『機長の告白』『機長の失敗学』(講談社)、『日本人はなぜ足元を見られるのか』(アスキー新書)など多数。SL写真家としても活躍。日本エッセイスト・クラブ会員。
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