畠山 重篤(NPO法人 森は海の恋人 代表)
畠山 重篤(NPO法人 森は海の恋人 代表)
人間の意識が変わらなければ、環境は変わりません。
山に樹を植えるだけではなく、人の心にどうやって樹を植えていくか、これに尽きるのです。
牡蠣の養殖を営んでいた畠山さんが、汚れていく海に危機感を覚え、直観的に始めたのが、漁師が山に木を植える「森は海の恋人」運動だった。畠山さんが、海だけを見ずに河川とその流域、そして森へと視点を移らせていったのは、大きな循環のなかにこそ命の根源があることを知っていたからだ。
対談で浮き彫りになったのは、〝循環〟ということ。それは、海も森も川も、そして私たち人間も、自然回帰できれば、それだけで豊かに蘇る、ということだ。
そこに気づいた人たちによる、分野、立場、専門を越えた横の連携は、今、総合的な視点で、次世代の子供たちを粘り強く育みつつある。
はたけやま しげあつ
1943年中国上海生まれ。NPO法人「森は海の恋人」代表、京都大学フィールド科学教育研究センター社会連携教授、日本ペンクラブ会員。平成元年より漁師による広葉樹の植林活動「森は海の恋人」運動をはじめ現在も活動続けている。
著書に、『漁師さんの森作り』(文春新書)、『鉄は魔法使い』(小学館)、『鉄で海がよみがえる』(文芸春秋)、『森は海の恋人』(文春文庫)ほか、多数。 龍村仁監督の最新作、映画『地球交響曲』第8番に出演。
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